非破壊検査とはどんな検査か

非破壊検査というのは、何かの対象物を検査しようとするとき、その物を壊してしまうことなく行える検査を指します。このように説明すると、何かの物を検査するのにそれを壊さざるを得ない場合などあるのかと思う人がいるかもしれません。確かに、私たちが日常的に使っているような物の多くは、別に壊さなくてもその商品が不良品でないか、見た目のどおりの性能を発揮するものかどうかが分かる場合が多いでしょう。例えば私たちがスーパーやホームセンター、ドラッグストア、コンビニなどの商店で買い物をするときには誰でも多かれ少なかれ非破壊検査を行った上で商品をカゴに入れ、レジで精算しています。

棚に置いてある商品をまず目で見て確かめ、手に取って確かめているはずで、視覚や触覚、嗅覚などを駆使して不良品でないか、思ったとおりの商品かどうかを見ているはずだからです。まさに非破壊検査です。ところが、世の中にはこのような人間の五感では良品か不良品かが即座には分からないものも多く存在します。例えば鉄筋コンクリート造りのビルを見てください。

あってはならないことですが、もしかしたら中に鉄筋を入れ忘れているかもしれません。コンクリートの中に空洞ができてしまっているかもしれません。これを確かめるためにいちいち穴を開けたりしていては時間も費用も掛かるうえに、何といっても良品であっても傷をつけてしまうという大きなマイナスが発生してしまいます。そこで登場するのが非破壊検査です。